2023年2月25日に第17回NNPセミナーが栃木県宇都宮市で「精神科領域の低栄養」をテーマに、ハイブリット形式にて全国から114名の参加で行なわれました。

特別講演では、山形県立米沢栄養大学健康栄養学科教授　寒河江　豊昭先生より「消化吸収の機序―消化管の働きと低栄養の関係―」の講演がありました。
講演の冒頭では、仕事に求められる生涯学習の大切さについての話を戴きました。本題では、臨床栄養の目的、エネルギー産生・代謝、消化吸収、栄養吸収時のエネルギー消費について講義があり、参加者からは、基礎を学ぶ大切さを思い返したなどの意見が多数ありました。

午後の教育講演では「歯科医から診た！精神科領域と低栄養　―ミールラウンドを体感し、明日から実践する為に必要なことを知るー」と題し、佐川歯科医院院長、日本歯科大学臨床講師　佐川敬一朗先生に講演頂きました。
多職種連携に必要なチームシップ、摂食嚥下の基礎知識、評価方法などのほかに、精神科領域での疾患と服薬の影響、継続する低栄養など実態に則した講演であり、ワークショップでは模擬例を通じ「評価から食事マネージメントの実際を体験すること」「また「多職種連携の構築について学習すること」を学び、経験のある方、未だ実践されたことのない方も、明日から実践できそうですとの反響がありました。
佐川先生は最後に、「人生の最終段階への支援では、尊厳を持った生き方を支援し、健やかなる死を迎えられるよう支えることが、私たちの使命である」と結ばれていました。

本セミナーより数年ぶりの対面を交えた開催となりました。対面で行なうと参加者同士が、心が通うのがわかり、その後の懇親会も暖かい安堵感のあるものとなり、対面は良いね！との声も聞かれました。